開業届と確定申告のきほん|最初の1年で困らないために

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お店を始めると、避けて通れないのが「開業届」と「確定申告」。言葉は聞いたことがあっても、「いつ・何を・どこに出すの?」となると、急に不安になりますよね。この記事では、個人でお店を始める人が、最初の1年で困らないための税金のきほんを、はじめての人向けにかみくだいてまとめました。

▶ この記事を読むとわかること

  • 開業届はいつ・どこに出すのか
  • 青色申告と白色申告のちがい
  • 開業1年目にやっておくと、確定申告がラクになること

※この記事は一般的な情報です。税金の扱いは一人ひとりの状況で変わります。具体的な判断は、税務署や税理士にご相談ください。

開業届は「お店を始めました」のお知らせ

開業届(正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」)は、個人で事業を始めたことを税務署に知らせる書類です。

理由:税金の手続きのスタートラインになるから

開業届を出すことで、お店の売上や経費を「事業」として申告する準備が整います。屋号(お店の名前)で口座を作るときや、補助金・融資の相談のときに、開業届の控えを求められることもあります。

具体例:開業届のきほん

項目内容
出す先住んでいる場所(またはお店の場所)を受け持つ税務署
出す時期事業を始めた日から1か月以内が目安
出し方窓口・郵送・e-Tax(オンライン)
お金提出に手数料はかからない

※最新の様式や出し方は、国税庁のホームページで確認してください。

青色申告と白色申告、どう違う?

確定申告には「青色申告」と「白色申告」があります。いちばん大きな違いは、きちんと帳簿をつける代わりに、税金の優遇を受けられるかどうかです。

青色申告白色申告
事前の届出必要(青色申告承認申請書)いらない
帳簿くわしい帳簿(複式簿記など)かんたんな帳簿
おもなメリット青色申告特別控除、赤字の繰り越しなど手間が少ない

青色申告承認申請書は、開業した日から2か月以内が提出の目安です(年の途中で開業した場合)。開業届といっしょに出しておくと、出し忘れを防げます。

※控除の金額や条件(e-Taxでの申告、帳簿のつけ方など)は年によって変わることがあります。必ず最新の情報を国税庁のホームページで確認してください。

確定申告は「1年のお店の通知表」

確定申告は、1月1日〜12月31日の1年間のもうけ(所得)を計算して、税金を申告する手続きです。申告の時期は、ふつう翌年の2月中旬〜3月中旬です。

▶ もうけ(所得)の考え方

売上 − 経費(材料費・包材・光熱費・道具など) = もうけ(所得)

この「経費」をきちんと記録しておくことが、とても大切です。クレープ屋さんなら、たとえばこんなものが経費になる可能性があります。

  • 小麦粉・卵・牛乳・フルーツなどの材料
  • 包み紙・袋・カップなどの包材
  • 鉄板・トンボ・冷蔵庫などの道具や設備
  • チラシ・ショップカード・ホームページの費用
  • 営業許可の手数料、出店料

※自宅で営業する場合、家賃や光熱費の一部を経費にできることがあります(家事按分)。割合の考え方は税務署や税理士に確認してください。

開業1年目にやっておきたい5つのこと

  1. 開業届と青色申告承認申請書を出す
    期限があるので、開業したらすぐに。
  2. お店用の口座とカードを分ける
    家のお金とお店のお金を混ぜないだけで、帳簿づけが一気にラクになります。
  3. 会計ソフトを決める
    無料で試せるものも多いので、使いやすいものを選びます。
  4. レシートは月ごとに封筒へ
    写真を撮って保存しておくと、なくしても安心です。
  5. 困ったら早めに相談する
    税務署の相談窓口、商工会・商工会議所の記帳指導、税理士など、相談先はいろいろあります。

お店用の口座は、地元の信用金庫で作るのもおすすめです。理由は信用金庫とのつきあい方で紹介しています。

「ちゃんとできるかな」と不安なときは

「まだ売上が少ないのに、出していいの?」
売上の大きさは関係ありません。続けて商売をしていくつもりなら、始めた時点で出すのが基本です。迷うときは、税務署の窓口で相談できます。

「帳簿なんてつけたことがないから、わからない…」
今は、スマホやパソコンで使える会計ソフトがたくさんあります。レシートを撮影したり、口座の記録を読み込んだりすると、帳簿の形にしてくれるものもあります。「全部を自分で覚える」より「道具に任せる」くらいの気持ちで大丈夫です。

「3月にまとめてやればいいよね?」
正直に言うと、まとめてやるのは本当に大変です^^; 1年分のレシートを前に、頭が真っ白になる人も少なくありません。月に1回、15分だけレシートを整理する日を決めておくと、申告の時期がぐっとラクになります。

よくある質問

パートをしながらお店を始めても、開業届は出せますか?

出せます。お勤めをしながら個人で事業を始める人もたくさんいます。ただし、勤め先の決まりで副業が禁止されていないかは、先に確認しておきましょう。

開業届を出すと、扶養から外れますか?

開業届を出しただけで、自動的に扶養から外れるわけではありません。扶養は、所得の金額や、健康保険・勤め先のルールで決まります。

くわしくは、税務署・健康保険の窓口・ご家族の勤め先に確認してください。

税理士さんには、いつ頼めばいいですか?

人それぞれですが、「売上が増えてきた」「帳簿づけに時間がとられて本業に集中できない」と感じたら、相談のタイミングです。最初の1年は自分でやってみて、流れをつかむ人も多いです。

まとめ|税金は「こわいもの」ではなく「お店の記録」

開業届は「お店を始めました」のお知らせ、確定申告は「1年のお店の通知表」です。開業したらすぐに届出を出す、お金を分ける、毎月少しずつ記録する。

この3つを守るだけで、最初の1年はぐっとラクになります。

パティシエール監修のPari Paris Crepeでは、開業の準備を順番に一緒に整理します(税金の個別のご相談は、税務署や税理士へおつなぎします)。「何から手をつければいい?」

という方も、LINEでお気軽にお問い合わせください。

平野めぐみ(Megumi)

この記事を書いた人

平野めぐみ(Megumi)|Pari Paris Crepe 代表・パティシエール
カナダのホテル調理専門学校を卒業後、パリのショコラティエで修業、イタリアの5つ星ホテルの厨房を経て、パティスリーを開業。現在はモンブラン専門店・クレープ店を営みながら「小さな商い設計室」として小さなお店の開業を支援をしています。

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