信用金庫とのつきあい方|小さなお店が開業前にやること

MONEY | 融資と銀行

「銀行なんて、自分には縁がない場所」「お金を借りに行くなんて、こわい」――そう感じている人は多いと思います。でも、小さなお店にとって地元の信用金庫は、開業してからもずっと頼れる「お金の相談相手」になってくれる存在です。この記事では、信用金庫とはどんなところか、開業前から始めたい「つきあい方」を、はじめての人向けにまとめました!

▶ この記事を読むとわかること

  • 信用金庫と銀行の違い、小さなお店と相性がいい理由
  • 開業前からできる、信用金庫とのつきあい方5つ
  • はじめて窓口に行くときの持ち物と、聞いていいこと

信用金庫は「地元の小さなお店の味方」

信用金庫は、地域の人と地元の会社・お店のためにある金融機関です。預けたお金を、その地域の事業者に貸して、地域を元気にする――そんな役割を持っています。

理由:営業できる地域が決まっているから

大きな銀行は全国や世界を相手にしていますが、信用金庫は営業できる地域が決まっています。だからこそ、地元で長く続けてくれるお店を大切にしてくれます。

個人で始める小さなお店にとっては、とても相性がいい銀行さんです^^

具体例:銀行・信用金庫・日本政策金融公庫のちがい

相手どんなところ小さなお店との相性
銀行(メガバンク・地方銀行)株式会社。全国・県単位の大きな取引が中心創業したばかりの小さなお店は、相談のハードルが高めなことも
信用金庫地域の会員でつくる協同組織。営業エリアが決まっている地元の小さな事業者が中心のお客様。顔の見える関係を作りやすい
日本政策金融公庫国が出資する金融機関。創業の融資に力を入れているはじめての創業融資の相談先として、よく選ばれる

※一般的な特徴です。融資の条件や対応は、金融機関・支店・時期によって異なります。

開業前から始めたい、つきあい方5つ

お金を借りるときだけ行くのではなく、ふだんから「顔の見える関係」をつくっておくと、いざというときに相談しやすくなります。

  1. お店用の口座を、地元の信用金庫で作る
    売上の入金や材料費の支払いを、この口座にまとめます。お金の流れが見えるようになり、あとで融資の相談をするときの「実績」にもなります。
  2. 開業の前に、一度あいさつと相談に行く
    「こんなお店を始める予定です」と伝えるだけでOK。創業向けの制度や、地域の支援を教えてもらえることもあります。
  3. 事業計画書を見てもらう
    数字の考え方や、足りないところを教えてもらえることがあります。
  4. 開業したら、お店の様子を報告する
    新しいメニューやイベントの話でも大丈夫。個人のお店の場合、決まった営業担当の方はつかないことが多いので、窓口の方や、相談にのってくれた方に話してみてください。「がんばっているお店」として覚えてもらえます。
  5. 試算表・決算書を、毎年見せられるようにしておく
    数字を整理しておくと、追加の融資や設備の相談がスムーズになります。

ちなみに、法人(会社)を設立すると、地域の営業担当の方が、会社の住所に必ずと言っていいほど訪ねてきてくれます。名刺を持ってピンポン、「担当の〇〇です。

よろしくお願いします」という感じです!個人事業主のうちは、こちらから窓口に足を運んで、顔を覚えてもらうのが近道です。

補助金と融資を組み合わせるときの、信用金庫の役割

小さなお店の資金づくりでよく出てくるのが、補助金と融資の組み合わせです。補助金は「あとから入るお金」なので、いったん自分で立て替える必要があります。

その立て替えのお金を、融資で用意する考え方です。

▶ お金の流れ(例)

事業計画書をつくる → 補助金に申請・採択 → 立て替えのお金を信用金庫や日本政策金融公庫に相談 → 実施・実績報告 → 補助金が入金 → 運転資金や返済へ

くわしい順番は、クレープ屋の資金調達は「補助金→融資」の順番がカギ!で解説しています。日本政策金融公庫の相談の流れは、日本政策金融公庫の創業融資って?をご覧ください。

はじめて窓口に行くときの準備

相談に行くときは、次のものがあると話がスムーズです。完ぺきでなくて大丈夫です。

  • 本人確認書類と印鑑(口座を作るときに必要なことが多い)
  • 開業届の控え(もう出している場合)
  • 事業計画書やメモ:どんなお店を、どこで、だれに、いくらで売るか
  • 必要なお金の一覧:設備・材料・包材など、ざっくりでOK

※必要な書類は金融機関によって異なります。行く前に電話で「創業の相談をしたい」と伝えて、持ち物を確認すると安心です。

事業計画書がまだの方は、事業計画書とは?から読んでみてください。

信用金庫の扉をたたく前に

「実績のない私なんて、相手にしてもらえないかも」
大丈夫です。信用金庫にとって、地元で新しくお店を始める人はこれから長くおつきあいできるかもしれない大切なお客様です。いきなり融資の話をしなくても、口座を作る、相談するところから始めて大丈夫です。

「窓口で、何を話せばいいの?」
最初は「開業を考えていて、口座のことと、創業の相談ができるか聞きたいです」で十分です。上手に話そうとしなくて大丈夫。わからないことを、わからないと言える関係こそ、いちばん心強いものです。

「正直、お金を借りるのはこわい」
こわいと感じるのは、慎重な証拠です。借りたお金は返すもの。だからこそ、借りる前に「いくら・何に使って・どう返すか」を数字で確かめることが大事です。必要がなければ、借りない選択も立派な答えです。

よくある質問

どこの信用金庫に行けばよい?

お店を開く場所(または住んでいる場所)を営業エリアにしている信用金庫です。各信用金庫のホームページに営業エリアが載っています。

口座を作るだけでも行っていいの?

もちろんです。まずはお店用の口座を作るところから始めて、お金の流れをまとめておくのがおすすめです。

融資を断られたら、もう相談できないの?

そんなことはないのが面白いところ。断られた理由を聞いて、計画を見直してからもう一度相談することもできます。

商工会・商工会議所に計画を見てもらうのも一つの方法です。

まとめ|お金の相談相手を、開業前に見つけておく!

信用金庫は、地元の小さなお店と長くつきあってくれる「お金の相談相手」です。口座を作る・あいさつに行く・計画を見てもらう・様子を報告する。

この小さな積み重ねが、いざというときの安心につながります。

パティシエール監修のPari Paris Crepeでは、事業計画書づくりから、補助金・融資をふくめた資金の考え方まで一緒に整理します(申請書類の作成は提携の行政書士と連携します)。「何から始めたらいい?」

という段階でも、LINEでお気軽にお問い合わせください。

平野めぐみ(Megumi)

この記事を書いた人

平野めぐみ(Megumi)|Pari Paris Crepe 代表・パティシエール
カナダのホテル調理専門学校を卒業後、パリのショコラティエで修業、イタリアの5つ星ホテルの厨房を経て、パティスリーを開業。現在はモンブラン専門店・クレープ店を営みながら「小さな商い設計室」として小さなお店の開業を支援をしています。

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