MONEY | 小さく始める
「お店を開くには、何百万円も用意しないといけない」――そう思って、あきらめかけていませんか。手持ちのお金をできるだけ残したまま始める方法は、あまり知られていないだけで、ちゃんとあります。この記事では、初期投資をおさえて無理なく開業するための順番、そして私自身の経験と始め方もまじえてお伝えします。
▶ この記事を読むとわかること
- 初期投資をおさえる人が、最初に決めていること
- あまり知られていない、小さく始める4つの方法
- 開業したあとに苦しくならないための「残すお金」の考え方
無理のない開業は「先に大きく買わない」が大切
初期投資をおさえるいちばんのコツは、最初から全部そろえようとしないことです。
開業の準備を始めると、あれもこれも欲しくなりますよね。新しい機械、すてきな内装、かわいいパッケージ。私もおなじでしたので、気持ちはすごくわかります^^;
でも、オープンしてすぐに売上が安定するお店は、ほとんどありません。手持ちのお金を開業の準備で使い切ってしまうと、売れない月がきたときに、立て直すお金が残っていない。ここが、いちばん苦しい!!
具体例:手持ちのお金を「3つの箱」に分ける
| 箱 | 中身 | 考え方 |
|---|---|---|
| 使うお金 | 許可・最低限の道具・材料・はじめの集客 | 「これがないと売れない」ものだけ |
| 残すお金 | オープン後の材料費・経費(運転資金) | 売れない月がある前提で、数ヶ月分 |
| 守るお金 | 家族の生活費 | お店のお金とは分けて、手をつけない |
先に「残すお金」と「守るお金」を決めて、残りで始められる形を考える。この順番にするだけで、開業の形がぐっと現実的になります。
方法①間借りで「週1回」から試してみる
あまり知られていない方法のひとつが、間借り営業です。営業していない日や時間帯のお店を借りて、自分のお店として営業する形です。
理由:家賃も工事も、ほとんどかからないから
ゼロからお店をつくると、物件の契約・内装工事・厨房の設備で、大きなお金が出ていきます。間借りなら、すでにある厨房を使わせてもらえるので、最初の負担がぐっと小さくなります。
そして何より、「本当に売れるのか」を、少ないお金で試せるのが大きい。売れた数、来てくれたお客様、かかった材料費。数字が手元に残るので、次に進むかどうかを落ち着いて決められるので、リスクが少ない。
▶ わたしの場合
私も、タコライスの間借り営業を「週1回」から始めました。そこから、モンブラン、クレープと、少しずつ足していきました。
気をつけたいこと:許可は「場所」ごとに必要
間借りでも、営業である以上は保健所の営業許可が必要です。借りるお店の許可をそのまま使えるかは、短期であれば店主、オーナーさんと相談したり、長い期間になれば大家さんとの交渉も必要です。家で仕込みをする場合は、家にも許可が必要になります。
地域によって判断がちがうので、借りる前に、その場所を管轄する保健所へ事前相談に行ってください。食品衛生責任者を置くことも必要です。
この資格は1日の講習を受けることで取得できますが
調理師・栄養士・管理栄養士・製菓衛生師・船舶料理士等の資格があれば
講習を受けずに登録ができます。
方法②自宅に「小さな許可の場所」をつくる
2つめは、自宅の一角に、営業許可を取れる作業スペースをつくる方法です。
2026年10月現在、今私がリノベ・DIYしているのがまさにこれです^^
資金もかけずにどこまでできるか挑戦中👉良ければチェックしてね^^!パリクレのInstagramを見る
理由:毎月の家賃がかからないから
お店を続けるうえで、いちばん重いのは毎月出ていく固定費です。特に家賃は、売れても売れなくても毎月かかります。自宅なら、この家賃を小さくできるので、売上が少ない月でも続けやすくなります。
ただし、家のキッチンをそのまま使うことはできません。住まいとは区切った作業スペースや、手洗い・シンクなどの設備が必要です。くわしい条件は自宅でクレープ屋を開くには?にまとめています。工事を始める前に、図面を持って保健所に相談するのが安心です。
▶ わたしの場合
お店を始めるときに怖かったことは何より資金繰り!それでも始めた理由は、間借りからの自宅開業で固定費が少なかったこと、そして何より補助金をしっかりと活用できたことで、不安がなくなりました。
方法③設備は「中古・借りる・あとで買う」で考える
3つめは、設備を全部新品でそろえないことです。
理由:厨房の設備は、開業費用の大きな部分をしめるから
飲食店の開業費用の中で、厨房の機械はとくに大きな出費です。だからこそ、ここを工夫すると、手元に残るお金が大きく変わります。
具体例:設備の4つの選び方
- 中古で買う:状態のよい中古の厨房機器を選ぶ。保証の有無は必ず確認
- 居抜きを使う:前のお店の設備が残った物件なら、工事と設備のお金をおさえやすい
- 借りる(リース・レンタル):はじめに大きなお金を出さずにすむ。ただし毎月の支払いと総額を、買う場合とくらべて決める。ちなみに👉大人気のふみおじさんのケーキ屋さん。
ショーケースはレンタルしているとのことでした。秦野市に移転予定ですので、楽しみですね!私もお手伝いに行く予定です♡ - あとで買う:売れてから、本当に必要な機械を足していく
もうひとつ大事なのが、メニューをしぼることです。看板メニューを1つに決めると、必要な道具も材料も少なくてすみます。メニューを広げるのは、売れる形が見えてからで大丈夫です。
大好きな商品をこだわり抜いて作れる幸せは、職人冥利に尽きます♡
方法④補助金は「先に買わない」順番で使う
4つめは、補助金を上手に使うことです。ただし、使い方には順番があります。
理由:補助金は「後払い」で、先に買ったものは対象外になりやすいから
たとえば小規模事業者持続化補助金は、決められた手続きのあとに買ったものが対象になり、お金が入るのは事業が終わって報告をしたあとです。「補助金が出そうだから」と先に機械を買ってしまうと、対象にならないことがあります。
- 何に使うかを1枚にまとめる
買いたいものと、それで売上がどう変わるかを書き出します。 - 申請して、結果を待つ
採択されるかどうかは審査しだいです。結果が出るまでは買わずに待ちます。 - 立て替えのお金を準備する
後払いなので、一度は自分で払います。足りない分は信用金庫や日本政策金融公庫に相談します。 - 買って、報告して、入金
報告が通ってから補助金が入ります。※結構長いよ!(1年後くらい・・・)
補助金のしくみは小規模事業者持続化補助金ってなに?、融資との順番はクレープ屋の資金調達でくわしく書いています。公募の内容は回ごとに変わるので、申請の前に最新の公募要領を確認してください。
「小さく始めて、大丈夫かな」と迷っているときは
「小さく始めたら、小さいまま終わってしまいそう」
小さく始めるのは、ずっと小さいままでいるためではありません。売れる形を見つけてから広げるためです。私も週1回の間借りから、少しずつお店を育ててきました。最初から大きく始めて、引き返せなくなるほうが、ずっとこわいと思っています。
「間借りさせてくれるお店なんて、見つかるの?」
営業していない時間がもったいない、と考えているお店は意外とあります。知り合いのお店に声をかけたり、間借り先をさがせるサービスを使ったり。見つかったら、契約の内容と許可のことを、借りる前に必ず確認しましょう。その時のお互いの覚書のようなものも必ず必要です。
「中古の機械は、すぐ壊れそうでこわい」
その心配はもっともです。だからこそ、保証や修理の対応があるお店から買う、使用年数を確認する、といったことが大切です。全部を中古にしなくても、高い機械だけ中古にする、という選び方もあります。
まとめ|手持ちを大切に考えるほど、長く続けられる可能性が上がる
初期投資をおさえる方法は、特別なことではありません。先に残すお金を決める。間借りや自宅で小さく試す。設備は中古・借りる・あとで買う。補助金は先に買わない順番で。どれも、手持ちのお金を守りながら、お店を長く続けるための考え方です。
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