会社員のままクレープ屋を試す方法|週1回から始める4ステップ

START | 会社を辞めずに試す

「いつか自分のお店を持ちたい。でも、会社を辞めるのはこわい」――その気持ち、とてもよくわかります。でも、会社員のまま、週1回だけお店を開いて試すという始め方があります。この記事では、辞める前に「本当に売れるのか」を確かめるための4つのステップと、会社員ならではの気をつけたいことをお伝えします。

▶ この記事を読むとわかること

  • 会社員のまま、週1回から試すお店の始め方
  • 始める前に確認したい「会社のルール」と「税金」のこと
  • 続けるか・やめるかを、数字で決める方法

いきなり辞めない。「週1回のお店」で試せばいい

結論から言います。お店を持ちたいなら、会社を辞める前に、週1回だけお店を開いてみるのがおすすめです。もっと言うなら月に1回でもOK!

理由:辞めてから「売れない」とわかるのが、いちばんこわいので

会社を辞めて、貯金を使ってお店をつくって、オープンしてみたら思ったより売れなかった。
これが、いちばん苦しいパターンです。

週1回なら、お給料をもらいながら試せます。売れなくても、生活が止まることはありません。
そして1ヶ月に1回なら?現実、いけそうな気がしませんか?

そして、「売れた数」「来てくれた人」「かかったお金」という本物の数字が手に入る。
👆実はこれが一番大切

▶ わたしの場合

私は、タコライスの間借り営業を「週1回」から始めました。そこから、モンブラン、クレープと、当たったものを少しずつ足していきました。

小さく始めて、手ごたえのあるものを足していく。この順番なら、大きな失敗をせずにお店を育てられます。

ステップ①会社のルールを確認する

最初にやることは、意外と見落としがちな「会社のルールの確認」です。

理由:副業のルールは、会社によってちがうから

最近は副業を認める会社が増えていますが、届け出や許可が必要な会社や、「同じ業種はだめ」などの条件がある会社もあります。

  • 就業規則を読む:「副業」「兼業」と書かれたところを探す
  • 届け出が必要か確認する:許可制なら、営業日や時間を書いて相談する
  • 本業に影響しない形にする:休みの日だけ、時間を決めて営業する

あとで気まずくならないためにも、ここは最初にきちんと確認しておくのは大切。

週に1回、月に1回程度なら、趣味の範囲でお試しでできる。
副業とまではいかないので、実験段階として確定申告も必要ない場合が多いです。

ステップ②場所と許可を決める

次は、どこで売るかです。会社員が週1回で始めるなら、選びやすいのは次の2つです。

形よいところ気をつけたいこと
間借り家賃も工事もほとんどかからない。すぐ始めやすい許可は場所ごと。借りる前に保健所へ相談
自宅毎月の家賃がかからない。仕込みもしやすい家のキッチンとは別の作業スペースが必要

どちらの場合も、保健所の営業許可が必要です。地域によって判断がちがうので、場所を決める前に、管轄の保健所へ事前相談に行ってください。

くわしくは自宅でクレープ屋を開くには?と無理のない開業方法にまとめています。

ステップ③看板メニューを1つにしぼる

週1回のお店で、メニューをたくさん並べる必要はありません。看板メニューを1つ決めれば十分です。

理由:道具も材料も少なくてすみ、反応もわかりやすいから

メニューが多いと、材料が余りやすく、準備にも時間がかかります。会社員の限られた時間で続けるなら、「これを食べに来てほしい」という1つにしぼったほうが、ずっとラクです。

そして、値段は原価とセットで決めます。1つ売ると、いくら手元に残るのか。

ここが決まっていないと、売れているのにお金が残らない、ということが起こります。値段の考え方はクレープの値段の決め方で書いています。

ステップ④数字を記録して、続けるかを決める

お店を開いたら、毎回かんたんな記録をつけてください。これが、会社を辞めるかどうかを決めるときの、いちばんの材料になります。

  1. 売れた数と売上
    何個売れたか。いくら売れたか。
  2. かかったお金
    材料費・場所代・包材など。
  3. 来てくれた人
    はじめての人と、また来てくれた人。
  4. かかった時間
    仕込みから片づけまで。時給にするといくらか。

3ヶ月くらい続けると、「この曜日は売れる」「この値段なら残る」といった傾向が見えてきます。「〇ヶ月で、月〇個売れなかったら見直す」という基準を先に決めておくと、気持ちに流されずに判断できます。

税金のことも、最初に知っておく

副業で利益が出たら、税金の手続きが必要になることがあります。一般的には、副業の所得(売上から経費を引いたもの)が年間20万円を超えると確定申告が必要とされ、20万円以下でも住民税の申告は別に必要とされています。

くわしくは税務署や市区町村の窓口、税理士さんに確認してください。開業届のことは開業届と確定申告のきほんにまとめています。

「会社員の私に、できるかな」と思ったら

「平日は仕事でくたくた。週1回でも続けられるかな」
だからこそ、看板メニューは1つ、営業時間も短く、で始めてください。最初から完璧なお店を目指さなくて大丈夫です。続けられる形を見つけることが、いちばん大事です。

「会社の人に知られたら、気まずいかも」
ルールを確認して、必要な届け出をしていれば、こそこそする必要はありません。むしろ、ちゃんと準備している人だと思ってもらえることもあります。

「週1回じゃ、たいした売上にならないのでは」
そのとおりです。週1回で大きく稼ぐことが目的ではありません。「辞めても大丈夫か」を確かめるための、試しの期間です。数字がそろえば、次に何をすればいいかが見えてきます。

まとめ|「いつか」を、週1回の「行動」に変えよう

会社員のままでも、お店は試せます。会社のルールを確認する。場所と許可を決める。看板メニューを1つにしぼる。数字を記録して、続けるかを決める。この4つのステップなら、生活を守りながら一歩を踏み出せます。

「自分の場合は、どの形で、何から始めればいいんだろう?」と思った方へ。

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平野めぐみ(Megumi)

この記事を書いた人

平野めぐみ(Megumi)|Pari Paris Crepe 代表・パティシエール
カナダのホテル調理専門学校を卒業後、パリのショコラティエで修業、イタリアの5つ星ホテルの厨房を経て、パティスリーを開業。現在はモンブラン専門店・クレープ店を営みながら「小さな商い設計室」として小さなお店の開業を支援をしています。

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