クレープの価値の上げ方|子どものおやつから大人のごほうびへ

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クレープというと、「子どものおやつ」「お祭りで食べるもの」というイメージを持つ人も多いかもしれません。でも、素材と手間と伝え方しだいで、クレープは大人が「自分へのごほうび」に選ぶスイーツにもなります。この記事では、クレープの価値を上げる考え方を、パティシエールの目線でお伝えします。

▶ この記事を読むとわかること

  • 「価値を上げる」とは、ただ値段を上げることではない理由
  • 素材・手間・体験・伝え方、4つの価値の上げ方
  • 子ども向けと大人向け、両方を大切にするメニューの組み立て

価値を上げる=「この値段でも食べたい」をつくること

クレープの価値を上げるとは、お客様が「この値段でも、ここのが食べたい」と思ってくれる理由を増やすことです。値段だけを上げても、理由がなければ選んでもらえません。

理由:選ばれる理由があるお店は、値段で比べられにくいから

「どこでも同じ」と思われると、お客様は値段や近さで選びます。でも、「ここの生地が好き」「ここのソースじゃないと」と思ってもらえれば、値段だけで比べられることが少なくなります。

小さなお店が長く続くためには、この「選ばれる理由」が欠かせません。

価値の上げ方①素材|「何でできているか」を大切にする

大人のお客様ほど、「何でできているか」を気にします。生地の粉、クリーム、ソース。ひとつでも「こだわりを語れる素材」があると、クレープの印象は大きく変わります。

  • 生地:粉の種類や配合で、香りや食感が変わる
  • クリーム:本物の生クリームのおいしさは、食べればわかる
  • ソース:手づくりのソースは、そのお店だけの味になる
  • 季節のフルーツ:「今だけ」の楽しみが生まれる

Pari Paris Crepeでは、本部指定のフランス産小麦粉をメインに配合したオリジナル生地と、ショコラティエにいたからこその自家製の生チョコソースを大切にしています。

価値の上げ方②手間|「ひと手間」が味の記憶になる

焼きたての香り、ていねいに巻いた形、フルーツの切り方。小さなひと手間は、お客様の「おいしかった」の記憶に残ります。

パティスリーの世界では、同じ材料でも、温度・混ぜ方・休ませる時間で仕上がりが変わります。クレープも同じです。

生地を休ませる、焼き色をそろえる、クリームの固さを毎回確かめる――こうした手間の積み重ねが、「ここのクレープはちがう」につながります。

価値の上げ方③体験と伝え方|「どんな時間を届けるか」

大人がスイーツにお金を払うのは、味だけでなく「ほっとする時間」や「ちょっと特別な気分」のためでもあります。

  • 包み方・器:持ち帰りの包みひとつで、特別感が変わる
  • 名前と説明:「いちごクレープ」より、素材や組み合わせが伝わる名前を
  • 写真と言葉:SNSやメニューで、こだわりをていねいに伝える
  • ひとことの会話:「今日のいちごは甘いですよ」の一言が、体験になる

どんなにこだわっても、伝えなければ、ないのと同じになってしまいます。発信を続けるコツは、Instagramが毎日続かない人へで紹介しています。

子ども向けと大人向け、両方を大切にするメニュー

おすすめは、メニューに「入り口」と「ごほうび」の2つの段をつくることです。

入り口のメニューごほうびのメニュー
だれに子ども・はじめてのお客様大人・リピーター
どんなシンプルで手に取りやすい定番素材やソースが主役の特別な一枚
役わりお店を知ってもらう「またあれが食べたい」をつくる

親子で来たお客様が、子どもは定番、大人はごほうびの一枚を選ぶ。そんな風景が生まれると、お店はぐっと温かくなります。

こだわりたいけど、迷ってしまうこと

「子どもが気軽に買えるお店でもいたい」
もちろんです。大人向けの価値をつくることは、子ども向けをやめることではありません。上でお話しした「入り口」と「ごほうび」の2つの段があれば、どちらも大切にできます。

「いい素材を使うと、原価が上がってしまう」
そのとおりです。だからこそ、全部を高級にするのではなく、主役をひとつ決めるのがコツです。原価と値段のバランスは、クレープの値段の決め方でくわしく解説しています。

「こだわりを語るのは、ちょっと照れくさい」
自慢ではなく、お客様への「説明」だと考えてみてください。「何が入っているか」「なぜこの組み合わせなのか」を知ると、お客様はもっと安心して、もっと楽しんで食べてくれます。

よくある質問

高いメニューばかりにしたほうが、もうかりますか?

一概には言えません。入り口のメニューがあるからこそ、はじめての人が来やすくなります。両方のバランスが大切です。

こだわりの素材は、どうやって見つければいいですか?

まずは自分が「本当においしい」と思えるものを、食べ比べて選ぶことです。FCに加盟する場合は、本部が素材や配合を用意していることもあります。

季節限定メニューは、どのくらいの頻度で出せばいいですか?

無理のない範囲で大丈夫です。季節ごと(年4回)くらいから始めると、仕込みの負担も大きくなりすぎません。

まとめ|クレープの価値は「素材・手間・伝え方」で育つ

クレープは、子どものおやつにも、大人のごほうびにもなれるスイーツです。主役の素材を決め、仕込みでひと手間をかけ、こだわりをていねいに伝える。

そうして「ここのクレープが食べたい」と思ってもらえるお店に育てていきましょう。

パティシエール監修のPari Paris Crepeでは、素材と配合にこだわった生地とソース、そして伝え方まで、一緒にお店づくりを考えます。「自分にもできるかな?」

という段階から、LINEでお気軽にお問い合わせください。

平野めぐみ(Megumi)

この記事を書いた人

平野めぐみ(Megumi)|Pari Paris Crepe 代表・パティシエール
カナダのホテル調理専門学校を卒業後、パリのショコラティエで修業、イタリアの5つ星ホテルの厨房を経て、パティスリーを開業。現在はモンブラン専門店・クレープ店を営みながら「小さな商い設計室」として小さなお店の開業を支援をしています。

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